なんでQAエンジニアになったん?
自己紹介
皆さん、こんにちは! フェンリルでQAエンジニアをしています、小田です。
2023年に新卒QAエンジニアとして入社しました。
好きなものは、ゲーム、お絵描き、ロードバイク、スニーカー、唐揚げ、油そばなど......いろいろ!
大学では文系学部を選択しましたが、情報分野も学びました。
プログラミングの勉強は少しだけやりましたが、
品質管理やテストの知識はほぼ皆無......。
そのため、期待と不安を胸にQAエンジニアになりました。
今回、アドベントカレンダーの執筆の機会をいただけたので
自分の職種のことについて書いてみたいと思います。
1.QAエンジニアになった理由!
1.1「なんでQAエンジニアになったん?」
……ってたまに聞かれまして。
質問される理由のほとんどが、
「周りにあまりQAエンジニアの人がいないから、理由が気になる」でした。
まず、QAエンジニアとは主にテスト業務を担当するエンジニアのことです。
この仕事は、まだまだ知名度があるとは言えません。
一般的に、IT企業の仕事というと、
「プログラミング」や「営業」をイメージする人が多いと思います。
同年代、特に他業界の友達に「オレ、QAエンジニアやねん!」と言っても
一発で伝わったためしがありません......。
というか私自身も、就職活動中にフェンリルを見つけるまでは、
QAエンジニアのQの字も知りませんでした。
だから皆さん気になるのだと思います。QAエンジニアが、QAエンジニアになった理由。
開発の仕事ならば「大学でプログラミングの勉強して面白かったから」や
「ものづくりが好きだから」という理由だろうな、と想像できます
(私が開発の仕事をしようか考えていたときがそうだったからですが)。
一方でQAエンジニアはというと、学生でテスト業務について学んでいる人はそんなにいないと思いますし、仕事内容を知らないと「ものづくりのイメージとはかけ離れた仕事である」とイメージしてしまいそうです(これもまさに私がそうでした)。
1.2 私がQAエンジニアになった理由
そんな私がQAエンジニアになった理由の一つは、「『QAエンジニアとして開発に関わること』も面白そうだ」と思ったからです。
2022年の就活シーズン、
元々私は「システム開発」の仕事を探していました。
大学でプログラミングの勉強をしてみたら面白くて、
これを仕事にするのは「アリ」だなと思っていました。
昔からイラストを描いたりプラモデル作ったりと「ものづくり」が好きだった私。
プログラミングもコードを書いてシステムを作るので、「ものづくり」だと思いました。
そして、どうせ開発の仕事をするなら
「使いやすさ」を追求したい、と考えていました。
世の中には、自分が想像しているよりも、ITへの苦手意識がある人が多い。
そんな人でも安心して使えるシステムにするには、
UIが整っていて情報がまとまっている、だとか、不具合が少ない、などといった
「使いやすさ」を追求することが必要だと思います。
そういった考えに共感してくれる会社はないものか......と
会社を探していると、偶然見つけました。
「フェンリル株式会社」。
「色んなIT会社の説明会に片っ端から参加する」という就活スタイルだった私は、とりあえずフェンリルの説明会も参加しよう、と詳細情報を見ていると、
「QAエンジニア」ってなんや...?
見慣れない職種の説明会情報が載っていました。
説明会を通して、QAエンジニアの仕事とは、
テストを通じてバグを減らしたり、使いづらい部分を指摘したりして、
アプリケーションの品質を向上させることであると知りました。
QAエンジニアは、直接プログラミングをしなくても、『使いやすさ』を実現できる仕事かも? と感じました。
また、自分の意見を持ってテストをする、立派な「開発の仕事」だとも思いました(実際、システム開発において、テストは下流の工程ですし、広義の意味では「開発の仕事」であるのは全く間違っていないと思います)。
さらに、フェンリル自体がデザインに力を入れて開発をするのを
強みとしている会社だったので、「ここしかない!」と思いました。
1.3 「使いやすさ」を追求することが大事だと思った理由
ちょっと大袈裟かもしれませんが、そもそも「使いやすさ」を追求するのが大事だと思ったのは、「情報格差」をなくすことにつながると思ったからです。
私は大学時代、パソコンを使う講義で、学生の補助をするアルバイトをしていました。
私と同年代の人たちは皆、ITリテラシーが高い! だから質問はあんまり飛んでこないし楽なバイトかも...? と勝手なイメージを持っていたのですが、実際アルバイトをしてみると、「あれ?どのボタン押したらいいんですか?」「なんかエラー出ました!」と、自分が想像していたよりも、コンピュータが苦手な学生が多かったのです。
中には「わからん! もう無理!」と諦める人も......。
このアルバイトを通して、
情報社会に慣れ親しんでいそうな大学生ですら苦戦していたのに、
IT職以外の人たちはもっと大変な思いをしているかも、と思いました。
「情報格差」、意外と身近なところにあるものなんだなあと思っていた頃、
ちょうどゲームプログラミングの講義を受講しました。
講義の最終週は、皆の作品で遊ぶ時間でした。
このゲームすごい! と思うものがある一方で、正直、遊びにくい......というモノもちらほら。必要な情報がどこにあるかわからないとか、バグが出すぎてるとか......。
「ごめん! もう諦める!」とほとんど先へ進めないまま
ゲームを終了させてしまいました。
(自分を棚に上げるような発言をしていますが、
私もうっかり超高難度のゲームを生み出してしまい、
一緒に講義を受けていた友達から怒りの低評価レビューをもらいました)
アルバイトで見てきた、「わからん! もう無理!」と
諦めてしまった学生も、こんな気持ちだったんだろうな......と。
この時ふと思いました。
...「使いやすい」システムならば、みんなやる気になってくれる......?
ゲーム以外でも、コンピュータを使う中で、
「このシステム使いにくい〜!」「必要な情報がどこにあるかわからん〜!」
と思った経験は私にもありましたし、
ITの技術を使える人間が、
「使いやすい」システムを開発すれば、情報格差の解決につながる、
と考えるようになりました。
もちろん、ITに対して苦手意識を持つ人たちが
技術を勉強することも大事ですが、
IT職の人からもアプローチして、互いに歩み寄ることが大事だと思います。
2. QAエンジニアになる前と後の、仕事の印象
2.1 なる前の印象
次に、QAエンジニアになる前と後の、仕事の印象について紹介します。
実際に仕事をする前の印象は、こんな感じでした。
◯基本的にはテストをするだけ? 結構単純?
◯テストをする中で「こうした方が良い」と思ったことは意見して、より良いシステムを作る
2.2 なった後の印象
QAエンジニアになった後、仕事の印象はこのように変わりました。
◯積極的なコミュニケーションが必要
まず第一に、想像していたよりもコミュニケーション力が必要でした。
コミュニケーション力はどの職種でも必要ではあるのですが、
QAエンジニアは特に「積極性」が求められるなと感じました。
開発はスケジュール通りに進んでいるか?
QAが用意できないテストデータの準備は進んでいるか?
テスターさんに任せているテスト実施の進捗状況は?
不具合の改修状況は? などなど、
QA側から積極的に情報を集めたり、発信したり。
テストは下流工程のため、
開発の状況を知っておかなければ、自分たちの仕事が始められません。
PMのようにプロジェクト全体を俯瞰するぐらいの気持ちを
持っておく必要があると思います
……が、私自身はまだほんのちょっとしか出来ていません。
でも、先輩方の動きを見ていて、これが凄く大事なことだと思いました。
まだまだひよっこの私ですが、これから頑張っていきたいと思います!
◯テスト仕様書作成という”ものづくり”
QAは開発と連携を取りつつも、ユーザーに近い視点で、
自分の意見を持つことが重要です。
「この画面のココのボタンには、こういうテストが必要だ」という考えを
テスト仕様書に落とし込む作業は、立派な「ものづくり」であると感じました。
QAエンジニアになる前は
QAエンジニアって「ものづくりの仕事」ではないよな〜、続けられるかな......と
少し不安を感じたことがあったのですが、実際は全くそんなことはなかったです。
3.先輩方にも聞いてみました
私の話ばかりだとあまり参考にならないと思うので、
3人の先輩方にもQAエンジニアになった理由と仕事に対する印象を聞いてみました!
(お忙しい中ご回答いただき、ありがとうございました!)
◯M.Fさん
長年この仕事をされている、ベテランQAエンジニアの方。
困ったことがあればM.Fさんに聞いたら解決します(甘えてばかりはいけない)。
・なぜQAエンジニアに?
元々事務職をしていましたが、
お手伝いでQA業務も行っていました。
最初は自分の中であまり仕事のイメージを確立できていませんでしたが、
だんだん慣れていくうちに性に合っているなと思い、
今はQAの仕事がメインになりました。
会社が大きくなるにつれて品質管理部も大きくなり、
出来ることの幅が広くなっていくところが楽しくて続けられています。
今は「プロジェクトやプロダクトの品質を良くする」という点だけでなく、
部内の教育的な面や自己スキルの成長などに興味があります。
・仕事に就く前と後の、「QAエンジニア」に対する印象
仕事に就く前は、QAという言葉すら出ていなかったと思います。
テストする人、くらいの軽いニュアンスで、アプリを触っておかしなところを見つけていく、という漠然としたイメージでした。
仕事に就いた後はプロダクトの品質を高めるということがいかに大変か、
ただプロダクトを触って不具合を出して修正確認して、という作業だけではなく、
そこに至るまでのプロセスがいかに大事か、ということを日々実感しています。
◯H.Oさん
数年前に新卒入社された先輩。テスターから入社してQAエンジニアになることも多いですが、「新卒入社で」QAエンジニアという点で私と一致しているY.Oさんは、どのような考えを持っているのでしょうか?
・なぜQAエンジニアに?
元々、情報系の大学に通っていたのでプログラマーを志してたのですが、
やっていくうちに「あまり好きじゃないな」ということに気がついて、
どうしようかと悩んでいました。
その頃、大学の研究室の紹介で、
ウェブアプリのテスターのアルバイトをやることになり、
世の中にはテストをする仕事もあるんだなと知ったことがきっかけです。
ちょうどそのタイミングで就活をしていて、
当時フェンリルに勤めていた研究室の先輩から、
「フェンリルに品質管理部という仕事がある」と教えてもらいました。
プログラミングは好きじゃないけど、
テスターの経験や、ITの知識を生かせる仕事だな、と思って
エントリーしたところ、そのまま縁があったのでQAエンジニアになった感じです。
・仕事に就く前と後の、「QAエンジニア」に対する印象
黙々とテストしたり、色々品質の指摘をしていくイメージが強かったのですが、
いざやってみると各所との色んな調整するなどの業務が多く、
コミュ力や表現力がめっちゃ必要でした。
色んな目線で、色んな考えを持ってテストを進めていくあたりが
想像していたイメージとは違っていました。
◯Y.Mさん
つい最近フェンリルに転職されてきた方です。
前職もテスト関係のお仕事をされていたそうですが、なぜQAエンジニアに?
・なぜQAエンジニアに?
QAエンジニアなった理由は、たまたま最初の案件が
テスト関係の業務だったためです(笑)。
続けている理由は、やっている内にできることが徐々に増えてきて、
やりがいも感じられるようになってきたからです。
・仕事に就く前と後の、「QAエンジニア」に対する印象
仕事に就く前は「テストをするだけ」というイメージでしたが、
実際に働いてみると、テスト以外にもやることが多かったです。
想像していたよりも、他部署や顧客とのやりとりが多く、
コミュニケーション能力が求められる仕事だと感じました。
また、QAがテストした次はユーザーが使うので、責任感ある仕事だと感じています。
終わりに
「QAエンジニアがQAエンジニアになった理由」は、
私自身、就活中にあまり耳にしなかったので、
先輩方から貴重なお話を聞くことができました。
この記事を通して、
少しでもQAエンジニアという職業を知り、
QAエンジニアとして働かれている方の存在を、
身近に感じていただけるようになればと思います。
また、就職活動をされている方がいれば、
ぜひ、仕事の選択肢にQAエンジニアを加えてみてください。