ポストAI時代に必要なコラージュする力
はじめに
主にウェブエンジニアとして活動している宮﨑です。
単刀直入に質問します。
あなたのことを学習したAIは存在しますか?
著名人を除いて、AIに学習されている人間はあまりいないのではないかと思います。自分をAIに学習させているエンジニアはもちろん別ですが(笑)。
WIREDの調べによると、2013年時点で全人口に占める”著名人”の割合は、おおむね1万人に1人〜5人(2000人に1人)とのこと。
ほとんどの人はAIに学習されていないということになりますね。
つまり、あなたが直面している個人的な問題について、AIが正しく判断するということは難しいということです。
これは、ある特定の企業のある特定の課題についても、同じことが言えるのではないかと考えています。
2023年はAIがとても身近になった1年ではないかなと思います。
そこで、ポストAI時代とフェンリルについて個人的なポエムを書いてみたいと思います。
コラージュ
コラージュという絵画の技法をご存知でしょうか?
最近ではコラ画像(コラージュ画像)というイメージが強いので、本来の意味が忘れ去られかけています。
本来、コラージュというのは、ありとあらゆる性質のものを組み合わせることを指します。
あまり”関連”しないようなものが、1つに集約されて、1つの素晴らしい作品が出来上がります。
これがコラージュです。
そしてこれが人間が持つAIに負けない力の1つです。
関連性のないものを学習することはAIにとっては難しいことです。
ちなみにフェンリルは、このコラージュにとても長けていると私は思っています。
デザインと技術
フェンリルでは、ずっと昔から大事にしている「デザインと技術」という言葉があります。
「技術とデザイン」ではなく「デザインと技術」です。
フェンリルはアプリケーションを開発しているので、「技術とデザイン」と伝えた方が、自然に思えるかもしれません。
しかし、デザインというのは、お客さまと技術のインターフェースです。
デザインがあるからこそ、お客さまの実現したいことを叶えられます。もちろん技術も欠かせません。
エンジニアだからデザインは気にしなくても良いのではなく、エンジニア的な観点、デザイナー的な観点をコラージュしていくことで、フェンリルは最高のプロダクトを常に目指し生み出しています。
そういった意味でも、フェンリルは全員がデザインを大事にしています。
ちなみに、私はフェンリル自体が1つのコラージュ作品のようなものになっているとも感じています。
フェンリルではIT以外の領域でも、ものづくりをしています。
その1つにノベルティがあります。オリジナルの名刺やカレー、フレグランス、オフィスサインなど、ありとあらゆるものをデザインしています。
ITとは遠く離れた「紙」という分野での名刺では、コンセプトのもとなかなかマニアックな紙を採用しています。詳しくはURL先をご覧ください。
このように日頃から、フェンリルはAIが難しいコラージュをしています。
お客さまとフェンリル
もう、おわかりかと思いますが、私はフェンリルの開発が好きです。
なぜなら、今まで見たことや聞いたことのない世界を体験することができるからです。
フェンリルは今まで多種多様な業種のお客さまと共同で開発をしてきました。
その中には今までの人生において全く"関連"がなかったような専門性の高いものもあります。
そういった専門性の高いものであっても、お客さまの立場になりフェンリルも”学習”をすることで、フェンリルのコラージュ力を発揮しています。
まとめ
実は私はChatGPTを初めて触ったとき「あー、エンジニアの仕事もそのうち無くなるのか......」と急に不安になりました。
もちろんChatGPTは何も悪くないし、素晴らしい技術です。
おかげでというと変かもしれませんが、人間がAIに勝てることってなんだろうという視点から、人間や人生について改めて考える2023年になりました。
そこで、新たな人間性として認知できるようになったのが、このコラージュという話になります。
そして、自分が勤めるフェンリルを見たときに、「これこそコラージュじゃないか、これならAIに負けないじゃないか」と思ったわけです。
すでにAIに負けない力を我々は持っていたということでした。
ポストAI時代のリーダー的な存在として、フェンリルをより成長させていければなと思います。